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ゴジラ
The Return of Godzilla
監督 橋本幸治(本編)
中野昭慶(特撮)
脚本 永原秀一
製作 田中友幸
出演者 小林桂樹
田中健
沢口靖子
宅麻伸
石坂浩二
小泉博
武田鉄矢
夏木陽介
音楽 小六禮次郎
主題歌 「GODZILLA」
ザ・スター・シスターズ
編集 黒岩義民
配給 東宝
公開 日本の旗1984年12月15日
上映時間 103分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 メカゴジラの逆襲
次作 ゴジラvsビオランテ
  

ゴジラ』は、1984年12月15日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第16作である。カラー、ビスタビジョンサイズ。上映時間は103分。観客動員数は320万人。配給収入は17億円。ゴジラ誕生30周年記念映画でもある。

テンプレート:ネタバレ

概要[]

メカゴジラの逆襲』以来9年ぶりに製作された本作は、『ゴジラvsデストロイア』まで続く新しいゴジラシリーズのスタート作品ともなった。次作『ゴジラvsビオランテ』以降は平成の作品であるため本作は昭和期に公開された最後のゴジラ映画である。1985年の正月映画として1984年年末に公開されたため、年の表示は1985年とされることもある。映画のキャッチコピーは「いま 壮大なロマンの目覚め!」。

劇中では、1954年のゴジラ出現から30年後、再びゴジラが現れたという設定となっており、俗に『昭和ゴジラ』と呼ばれるシリーズ第2作から第15作とはストーリーが繋がっていない。

原点回帰を目指し、「怖いゴジラ」として登場した。また、高層化の著しい新宿のビル群に合わせて、体長も50メートルから80メートルへと巨大化した。顔も凶悪な初代をイメージしたものになり、鳴き声も前シリーズで甲高くなっていたものを、初代の低く重厚なものに、更に猛獣のようなうなり声を追加している。音楽には小六禮次郎を起用。歴代シリーズでも数少ない、伊福部昭の音楽が全く使われない作品となった。シリーズを代表する伊福部音楽をあえて廃したことで、シリアスで恐ろしげなBGMが「怖いゴジラ」の復活と、従来作品からの脱却を象徴している。

主要襲撃地点は静岡(架空の井浜原子力発電所)、東京晴海有楽町新宿)、伊豆大島。対する自衛隊は新兵器、スーパーXでゴジラに対抗する。登場する怪獣はゴジラ、小型のフナムシ怪獣ショッキラス。ゴジラシリーズの中で、ゴジラによって新幹線が破壊される唯一の作品である。これは54年版のゴジラで列車を襲うシーンがあり、それに対するオマージュとも見て取れる(また、ゴジラによって破壊される元・日本劇場である有楽町マリオンも、54年版のゴジラが日本劇場を破壊するシーンに対するオマージュである)。

1973年の映画『日本沈没』や1980年の『地震列島』に代表される災害パニック映画の流れを汲んでおり、「現実にゴジラが現れた場合の対応」をリアルに表現するため、政府や自然災害など、各方面の専門家を特別スタッフとして招いている。また、井浜原子力発電所や新宿副都心のビル群が精巧に再現されるなど、それまでのお正月映画では不可能な潤沢な予算と期間ならではの豪華なセットが組まれた。ストーリーには当時の国際情勢を反映し、日本近海におけるソ連原子力潜水艦の脅威や、アメリカの戦略防衛構想などの影響が散見される。

ストーリー[]

伊豆諸島の大黒島で巨大な噴火が発生。噴火から3ヶ月後、大黒島近海で操業していた漁船・第五八幡丸が嵐によって航行困難となり、何故か島へと吸い寄せられていく。乗組員はSOSを発信するが、その後消息を絶った。
一夜明け、付近をヨットで航行していた新聞記者のは、漂流していた第五八幡丸を発見する。彼は船内でミイラ化した船員の遺体を発見、そこで体長1メートル程もある巨大なフナムシに襲われるが、唯一の生存者である奥村に助けられる。

奥村は遭難の際、大黒島が光り崩れ、中から咆哮と共に現れた巨大な怪物を見たことを牧に語る。そのことを聞いた奥村の通う大学の研究室の教授である林田は、巨大フナムシの一件と奥村に見せた写真から、その巨大生物がゴジラであると確信する。ゴジラ出現の報道は国民のパニックに繋がると考えた政府は報道管制を敷き、第五八幡丸は未だ遭難中、奥村は病院に監禁され現在も行方不明とされてしまった。
幻の巨大生物の特ダネをモノにしようとしていた牧は、報道管制により出鼻をくじかれる。また林田研究室で手伝いをしていた奥村の妹、尚子に好意を感じた牧は、行方不明の兄、奥村が既に救助されていながらゴジラ隠蔽のため監禁されている事実を流した。しかし、病院での兄妹の感動の再開を"取材"してしまったため、尚子の反感を買う。
その頃、日本近海を航行中のソ連原子力潜水艦が撃沈されるという事件が発生。アメリカは攻撃を否定したが、ソ連はアメリカの攻撃と断定し、両国ならびにNATOワルシャワ条約機構軍は臨戦態勢に突入する。東西関係に緊張が走る中、自衛隊P-3C哨戒機が捉えていたソ連原潜の撃沈された際の海面写真を分析した結果、原潜の撃沈はゴジラの襲撃によることが判明。このことを受けた日本政府は東西陣営の衝突を防ぐため、ついにゴジラ報道の全面解禁に踏み切った。

その直後、静岡県の井浜原子力発電所にゴジラが出現。原発施設を破壊し、原子炉から放射能を全て吸収してしまうが、その時頭上を飛んでいた渡り鳥に吸い寄せられるように海へ去っていった。ヘリコプターで現地へ赴いていた林田は、渡り鳥の発する超音波にゴジラの磁性体が反応したと考え、磁性体による帰巣本能を利用し、合成した音波によってゴジラを三原山へと誘導、人工的に三原山を噴火させて火口に落とすという作戦を政府に提案する。

一方、アメリカとソ連は日本政府に対し、ゴジラへの戦術核兵器の使用を強く要請していた。特にソ連は原潜撃沈の報復を主張し、アメリカまでもがソ連に同調していたものの、三田村首相は非核三原則の立場からそれを頑なに拒み続ける。首相の機転で米ソによる対ゴジラ戦術核攻撃の危機は回避されたが、日増しにゴジラ東京上陸の可能性が強まる中、自衛隊も新兵器スーパーXを始めとする対ゴジラ兵器、そして林田の提案した超音波によるゴジラ誘導作戦を準備していた。

やがて東京湾沖の太平洋上で北上するゴジラが発見され、東京湾上陸必至との政府報道に東京中がパニックに見舞われていた。そして自衛隊の厳重な警戒下、遂にゴジラが東京晴海埠頭に出現する。待ち構えていた自衛隊の航空部隊を熱線で撃ち落とし、陸上部隊のミサイル攻撃や戦車の砲撃をいとも簡単に蹴散らして東京へと上陸した。その戦闘の最中、東京湾に停泊していたソ連船籍の貨物船に密かに積み込まれていた、地上攻撃用衛星の核ミサイル制御装置がゴジラの衝撃により誤作動し、船に唯一残っていた担当将校が死亡したために人知れず発射のカウントダウンが始まってしまう。

30年前の悪夢をたどるかのごとく、ゴジラは有楽町の街を破壊していく。都民の避難誘導以外にゴジラへの有効な対策手段を持たない政府は切り札スーパーXの発進を急ぐが、カドミウム弾の搭載に手間取り、未だ発進できずにいた。そしてゴジラは新宿に到達する。新宿の研究所でゴジラを誘導する超音波の開発に苦心していた林田は、目の前に現れたゴジラで実施テストを行い、超音波発信装置を完成させる。だが大島へ向かおうとした林田らは、ゴジラと自衛隊の戦闘によりビル内に閉じ込められてしまう。
そして自衛隊はついにスーパーXを出撃させた。期待通りゴジラの熱戦に耐えたスーパーXは、核物質の活動を抑えるカドミウム弾を使用してゴジラを昏倒させる事に成功。林田もこの隙に大島にたどり着ければと安堵する。ところが誤作動により発射のカウントダウンを刻んでいたソ連の衛星が、新宿のゴジラに向けて核ミサイルを発射してしまう。ソ連から核ミサイル発射、そして自国では撃墜不可能との連絡を受けた日本政府は、急ぎアメリカに核ミサイルの迎撃を依頼した。

新宿では奥村が自衛隊のヘリで林田らを迎えに来るが、不安定な新宿の高層ビル街の乱気流のため、林田と発生装置を引き上げるのがやっとだった。残された牧と尚子は目の前で眠るゴジラと迫りくる核弾頭の恐怖に戦慄する。
その頃、沖縄の在日米軍が発射した迎撃ミサイルがソ連核ミサイルを捕捉、撃墜に成功する。新宿都心での核爆発という最悪のシナリオは回避された。だが成層圏での核弾頭撃墜により発生した爆発による電磁衝撃波で東京は大規模停電に陥り、高濃度の電磁雲により発生した落雷でゴジラが目覚めてしまう。

登場怪獣・メカ[]

ゴジラ[]

詳細はゴジラ (架空の怪獣)を参照

大黒島の噴火により目覚めた2匹目のゴジラ。30年前に東京に現れたゴジラよりも大きく、体長は80メートル、体重は5万トン。核物質をエネルギー源としており、それゆえ原潜や原発を襲う。体内で核反応が発生しているため、カドミウムなどでその核反応を制御することにより活動を停止させる事ができる。脳に渡り鳥と同様の磁性体があり、帰巣本能によって行動するようである。放射能火炎の効かないスーパーXを高層ビルを倒す事で破壊するなどの知能もある。林田教授によるとゴジラの生命は不滅だという(つまり不死)。

造形は安丸信行小林知巳。演技者は薩摩剣八郎。犬歯が強調され、耳介や4本指の足、三列の背びれなど、初代ゴジラを意識したデザインとなっている。一尺スケールの検討用粘土モデルを基に、全身の粘土原型からFRPの雌型が起こされ、ラテックスで全身を型抜きする手法が採られた。デザイナーが同じで同じくゴジラをモデルに制作された帰ってきたウルトラマンアーストロンの角が抜けた外見とも言える。この胴体のFRP製雌型は、その後『ゴジラvsデストロイア』まで使用されている。巨大なアップ用の脚も作られた。

2010年4月にリニューアルオープンした国立歴史民俗博物館第6展示室「現代」コーナーには、本作に用いられたゴジラの着ぐるみが展示してある。

サイボットゴジラ[]

ロボット製作会社の「株式会社みずの」に外注され制作された全高5メートルほどの金属骨格に、安丸ら特美班のラテックス製の外皮がつけられた。映画の宣伝で日本全国で巡業され、デモ運転されて大いに話題となる。しかしスーツと顔が違いすぎて劇中でのイメージにばらつきが出る原因となった。

ショッキラス[]

ゴジラに寄生していたフナムシが放射性物質を浴び続けたことで巨大化したもの。歩く際に粘液状の物質を出す。尾部を地面に打ち付ける反動を使って、人間の肩の高さ程度まで跳び上がることが可能。 漁船「第五八幡丸」の乗組員を襲い、体液を吸い尽くしてミイラ化させてしまった。映画本編では1匹しか登場していないが、脚本ではただ1人生き残った奥村によって複数(4匹〜5匹)現れたことが語られている。

劇中では「ショッキラス」という名は登場せず、単に「フナムシの化け物」としか呼ばれない。アメリカ公開版の新撮シーンでは、ペンタゴンの軍人により日本の海岸にショッキラスの死体が漂着した件が語られている。また、初期稿とノベライズには群れで漁村を襲撃するシーンがあった。残酷描写の多い怪獣である。

デザインは井上泰幸、造形は安丸信行。声はエビラの流用。

  • 身長:1メートル
  • 体重:45キログラム

スーパーX[]

詳細はスーパーXを参照

デザイン、造形は井上泰幸(アルファ企画)。田中プロデューサーから「釣鐘のイメージを入れてほしい」との要望があり、井上によってカブトガニのような形にまとめられた。中野特撮監督は「タコの足のような武器が欲しい」と要望したが、実現しなかった。ラジコンで武装展開が出来る3尺サイズのFRP製ミニチュアと、発泡スチロール製の操演用ミニチュアが作られた。

ハイパワーレーザービーム車[]

デザイン、造形は井上泰幸。3尺と2尺ほどのミニチュアが作られた。アームの動作はピアノ線による操演。

スタッフ[]

本編[]

  • 製作:田中友幸西野一夫
  • 原案:田中友幸
  • 協力製作:田中文雄
  • 脚本:永原秀一
  • 音楽:小六禮次郎
    • 演奏:東京交響楽団(指揮:中谷勝昭
    • サントラ盤:キングレコードスターチャイルドレーベル)
  • 撮影:原一民
  • 美術:櫻木晶
  • 録音:田中信行
  • 照明:小島真二
  • 編集:黒岩義民
  • チーフ助監督:大河原孝夫
  • 製作担当者:森知貴秀
  • 音楽プロデューサー:前田忠彦(東宝音楽出版)
  • 特別スタッフ:竹内均青木日出雄大崎順彦クライン・ユーベルシュタイン田原総一朗
  • 装置:鈴木和夫
  • 組付:笠原良樹
  • 装飾:田代昭男
  • 電飾:稲垣秀男
  • スチール:石月美徳
  • キャスティング:田中忠雄
  • 製作係:金沢清美林茂里穂
  • 効果:三縄一郎、金山実、河上肇、真田文俊(東宝効果集団
  • 衣装制作:京都衣裳
  • 現像:東京現像所
  • ドルビー技術協力:森幹生コンチネンタルファーイースト
  • スタジオ:東宝スタジオ
  • 整音:東宝録音センター
  • 協賛:三菱自動車セイコー
  • 美術制作:東宝美術株式会社
  • 制作協力:東宝映像株式会社
  • 監督:橋本幸治

特殊技術[]

  • 特技監督:中野昭慶
  • 撮影:山本武大根田俊光
  • 美術監督:井上泰幸
  • 美術:青木利郎
  • 照明:三上鴻平
  • 造型チーフ:安丸信行
  • サイボット製作:水野俊一
  • 特殊効果:渡辺忠昭久米攻
  • 操演:松本光司宮川光男
  • チーフ助監督:浅田英一
  • 製作担当者:池田雅行
  • スチール:中尾孝
  • 記録:小林みどり
  • 装置:竹中義雄
  • 模型電飾:高木明法
  • 製作係:増淵滋夫
  • ゴジラ:薩摩剣八郎
  • 美術制作:α企画
  • 火薬制作:大平特殊効果

特殊視覚効果[]

  • 視覚効果:宮西武史
  • 作画:塚田猛昭石井義雄
  • 合成:真野田嘉一
  • コンピューター・グラフィックス:土屋裕
  • 映像協力:坂田俊文

キャスト[]

キャラクター 演じた俳優 役職・キャラクター像
三田村清輝 小林桂樹 内閣総理大臣
総理の任期を終えようとしていた矢先に突如ゴジラが出現し、パニックを避ける為にゴジラの存在を隠そうとする。
しかし、ゴジラによるソ連原子力潜水艦の襲撃により、戦争を避ける為公表、その存在が認められたゴジラに対してゴジラ非常緊急対策本部を立ち上げ、最高責任者となる。
アメリカとソ連がゴジラ抹殺の為に核兵器の使用を要求した際、非核三原則を根拠に日本に二度と核は落とさせないと断固拒否する。
三原山の火口へ落下するゴジラを見届けた際にはなぜか涙を流していた。
牧吾郎 田中健 新聞記者
休暇中に遭難した漁船・第五八幡丸を発見し、唯一人の生還者である奥村を救った事から今回の一件に関わる事となる。
得た情報は何でも記事にしたがってしまう強引な姿勢を持ち、ゴジラ出現の記事と共に奥村兄妹再会の写真まで載せた事で奥村兄妹から反感を買ってしまう。
林田達に協力し、最後はゴジラの猛威に脅える尚子を守った。
奥村尚子 沢口靖子 大学生
林田のゼミを受けている関係で彼の研究室で資料整理等のアルバイトをしている。
唯一の親族で、行方不明と報道されていた兄が生きていると知らされると、居場所の病院へ強行突破気味に突入する面もある。
その際の兄との再会シーンを撮られ、後日記事にされた事で牧に失望するが、最終的に牧に救われる。
奥村宏 宅麻伸 大学生
尚子の兄で、自分達兄妹の生活費や学費の為に、留年覚悟で漁船のアルバイトを続ける等、妹想いな青年。
一方で、自分達を酷い目に合わせたゴジラに対しては、激しい怒りを記者会見で見せた。
ゴジラに遭遇した後に日本政府の手で関東第二警察病院に軟禁入院させられていたが、退院後、林田に協力し南教授の三原山調査に同行。
その後も三原山超音波発信装置の建設を指揮し、最後は自ら三原山の人口爆破スイッチを押し、ゴジラを火口へ落とした。
上条 林家しん平 カメラマン
牧の同僚で、軽い感じの性格の男性。
奥村兄妹との再会シーンを撮った張本人であり、ゴジラによるソ連原子力潜水艦の襲撃の公表の場にも登場。
牧明美 田中由美子
武上弘隆 内藤武敏 内閣官房長官
三田村の側近のような存在で、三田村がタバコを吸おうとするととっさにライターを取り出すほどの忠誠心を持っている。
神崎 小沢栄太郎 大蔵大臣
三田村の側近の中では長老のような存在だがその性格は至っていい加減。
林田のゴジラ三原山誘導作戦には反対のような立場をしめす。
米ソとの会談の事前に行われた会議でも核兵器使用は止むを得ないのではと軽率に発言してしまう。
江守誠一 鈴木瑞穂 外務大臣
ソ連原潜の沈没や、ソ連の衛星から核ミサイルが誤射されてしまった事を一早く三田村に報告。
また、米ソの核使用提案を拒否したら、日本が外交から孤立するのではと恐れた。
毛利 織本順吉 防衛庁長官
ゴジラ迎撃の為の首都防衛戦闘機・スーパーXの開発を極秘に進めていた。
磯村 金子信雄 自治大臣
閣僚にもかかわらずスーパーXの存在を知らなかった。
米ソの核攻撃に反対する笠岡通産大臣に対して「やってみなきゃわからん」と無責任な発言をしている。
ソ連の核ミサイルが誤ってゴジラに発射されてしまった際にも全ての東京都民を避難させるのは不可能などと発言し、三田村に叱責された。
なおこの役は田崎潤が演じる予定であった。
笠岡 加藤武 通産大臣
対ゴジラ攻撃のための核兵器使用に反対し、神埼と軽く揉める。
加倉井 御木本伸介 自衛隊統合幕僚会議議長
自衛隊によるゴジラ迎撃作戦を立案した他、米ソ特使が強硬に戦術核の使用を要求する本当の理由を指摘した。
なおこの役は三橋達也が演じる予定であった。
大河内 森幹太 国土庁長官
自衛隊の現在の戦力でゴジラに太刀打ちできるのか加倉井統幕議長に疑問を呈した。
梶田 山本清 科学技術庁長官
戦術核の威力やソ連の核ミサイル爆発後に発生した電磁衝撃波について三田村に解説する。
日高 田島義文 環境庁長官
三原山爆破時の住民への影響を危惧した。
辺見昇 村井国夫 内閣調査室長
林田と奥村の面会に立会い、その後林田から大黒島からゴジラが出現したという仮説を聞く。
岸本 河野保彦 海上幕僚長
今藤 金井英次 陸上幕僚長
清原 平野猪三央 航空幕僚長
ゴジラ
非常緊急対策本部
オペレーター
渡辺賢酔
布施侑宏
首相
通信訳担当者
鹿島信也
石丸 浦田賢一 内閣調査室員
喜多川 江本孟紀 東都日報デスク
第五八幡丸
無線局長
加藤茂雄 牧が最初に見つけた死体の一人。
第五八幡丸
漁労長
田原千之右
第五八幡丸
船長
江幡高志
スーパーX副官 福田健次
森大河
宇野 風中臣 技術士官
自衛隊ヘリ
通信基地
オペレーター
潮哲也
パラシェーボ号
船員
テリー・ソンバーク
カシリン ルーク・ジョンストン ソ連政治工作員大佐
核兵器使用中止の命令に従い、東京湾内に停泊中のソ連貨物船「パラシェーボ」に搭載されていた核ミサイル衛星のコントロール装置を停止させる。
ゴジラ出現時の津波の影響でコントロール装置が作動。最後の力を振り絞って装置を止めようとするも、計器の爆発に巻き込まれ死亡。
ソ連
ミサイル原子力潜水艦
副長
ナイジェル・リード
ソ連
ミサイル原子力潜水艦
艦長
デニス・ファルト
クレイマー ジョー・ラズナック アメリカ大使
ローゼンバーグ ウォルター・ニコルス アメリカ特使
彼も、三田村にゴジラ対策のため核兵器使用を主張した。
ザシーモフ ジョセフ・グレース ソ連大使
チェフスキー アレキサンドル・カイリス ソ連特使
日本の次にゴジラが襲撃するのはウラジオストクだとして、ゴジラに対する戦術核の使用を三田村に強く主張。
森本毅郎 ニュースキャスター
出演した森本は、東宝特撮では数少ない実名での出演者である。
原発職員 石坂浩二
カメオ出演
静岡県伊浜原発に勤務する男性で、濃霧の中から現れたゴジラを真っ先に目の当たりにし、腰を抜かした。
演じた石坂は当初出演予定はなかったが、石坂が橋本監督に「金(ギャラ)なんかいらない、ワンカットでも出る事に意義があるんだ」と直談判し、端役で出演が決まった。
東海道新幹線
乗客
かまやつひろし 当時放映されていたテレビドラマ『ビートたけしの学問ノススメ』の釜田先生の衣装とアクションで登場。
川口節子
カメオ出演
秋山 橋本功 航空幕僚幹部スーパーX司令官
自ら複数のパイロットとともにスーパーXに搭乗し、対ゴジラ戦の指示を行った。
最初はカドミウム弾でゴジラを眠らせる事に成功するが、電磁衝撃波で目覚めたゴジラには通常兵器は歯が立たず熱線でスーパーXを撃墜され死亡。
伍堂 佐藤慶 東都日報編集長
当初は平田昭彦が演じる予定であった。
小泉博 地質学者
林田の昔からの友人でもある。三原山の調査に赴き、後に林田と政府に三原山を人工的に爆発させゴジラを封印する作戦を提案する。
浮浪者 武田鉄矢
カメオ出演
新宿を根城にしていたホームレス。
ほぼ無人となった超高層ビルで食事を楽しもうとしていた所をゴジラに遭遇。
その後、同ビルを脱出しようとする牧と尚子を救う。
その後は一人で逃げるが追い詰められゴジラに毒づきつつ失神した。
武田が無人のレストランに侵入して御馳走にありつくシーンの台詞「酒はカミュでないと」には、「カミュ=神(=God=Godzilla)」という暗喩が込められている。
中野昭慶はDVDのオーディオコメンタリーで「どこかに「神」という台詞を入れたかった」と語っている。
このシーンの直後にゴジラと遭遇し、驚きながらも毒づく浮浪者の台詞は、福岡出身の武田が東京に出て来た時に都会人に罵られた話に基づく完全なアドリブである(シナリオではこのシーンの台詞は「!」としか書かれていない)。
林田信 夏木陽介 生物物理学者
奥村兄妹の大学の教授であり、新宿副都心の高層ビルの一室で「林田生物学研究所」を運営している。
初代ゴジラによって両親を失い、憎しみや復讐心からゴジラの研究を始めたが、その最中ゴジラへの思い入れが出来てしまう。
その為、今回出現したゴジラに対しても、偶然発見した帰巣本能を利用した超音波で三原山へ誘導し、マグマの中へ封印(林田曰く『生まれ故郷に帰す』)しようと考え、政府に提案。
牧達の協力を得て、見事成功させる。

劇中曲[]

主題歌
複数の表記があり、正式名称は不明。
  • 「GODZILLA」(本編エンディングのテロップ)
  • 「ゴジラ(愛のテーマ)」(劇場パンフレットおよびEP盤)
  • 「GODZILLA・愛のテーマ」(サウンドトラック)
    • 作詞:リンダ・ヘンリック、作曲 / 編曲:小六禮次郎、歌:ザ・スター・シスターズ (The Star Sisters)
ゴジラシリーズで唯一の英語歌詞付きのエンディングテーマ。内容は「My old friend(ゴジラ)」との別れを悲しみながらも、いつか帰ってくることを信じて待ち続けるというものである。
ザ・スター・シスターズはオランダ出身の女性歌手3人組で、劇場パンフレットによればゴジラファンだという。
キングレコードより発売された映画のサウンドトラック(LP:発売日不明、CD:1989年12月21日販売)には、「新倉芳美ジャッキー」によるカバーバージョンが収録されている(時間は3分53秒)。
なお、これとは別に小六が作曲したエンディングテーマがサウンドトラックに収録されている。
挿入歌
  • 「さよならの恋人」
    • 作詞:荒木とよひさ、作曲:三木たかし、歌:沢口靖子
牧が第五八幡丸を発見する場面でラジオから流れている。

本編BGMはすべて小六禮次郎が作曲。予告編では伊福部昭の曲が使われている。

北米版[]

北米版は一部の場面を再編集した上、『Godzilla 1985』というタイトルで公開された。字幕付きのビデオが日本でも発売されている。

ゴジラ (1954年の映画)』の北米版と同じくレイモンド・バーがスティーブ・マーチン役で出演し、30年前にゴジラと遭遇した経緯から米軍の国防総省に招聘されて再びゴジラの東京襲撃を目撃する場面が追加された他、いくつかの場面や効果音が短縮または変更されている。

オリジナルではソ連軍人が誤作動した核ミサイル制御装置を止めようとして殉職するが、北米版では傷つきながらも最後の力を振り絞って核ミサイルの発射ボタンを押すという正反対の行動に改変されてしまっている。

また、エンディングは「ゴジラ・愛のテーマ」ではなく、劇中音楽3曲と、アメリカで作曲されたと思われる音楽が組み合わされたものとなっている。

映像ソフト化[]

  • DVDは2002年4月25日発売。
  • 2008年4月25日発売のトールケース版「ゴジラ DVDコレクションIV」に収録されており、単品版も同時発売。
  • 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
  • BDは2009年11月20日発売。

余談[]

  • 最終的には林田の提案どおりゴジラを三原山に誘導し、山頂の一部を人為的に爆破して火口に落とすという作戦で締めくくっている。首相役の小林桂樹が三原山火口に落下していくゴジラを見ながら涙を流すシーンがあるが、これは脚本には無く小林自身の熱演によるアドリブである。
  • 監督の橋本幸治は当初、林田教授こそこのドラマの真の主役と考え、「ゴジラ」シリーズにゆかりのある平田昭彦を起用するつもりでいた。しかし、平田の体調が思わしくなかったため起用を断念。「せめてワンカットでも」と新聞社の編集長役を用意したが、思いも空しく平田は撮影前に死去した。
  • 逃げ惑う群衆のエキストラに漫画家の鳥山明堀井雄二さくまあきらと共に参加している。
  • ゴジラが住友ビルを倒すくだりは撮影中にスタッフの間から出たアイデアによるもので、本当に倒せるかどうか工学博士の大崎順彦に検討してもらってOKが出たため実現した。
  • 劇中の時間は特に明記されておらず(牧の「30年前のゴジラ襲撃で……」というセリフから1984年であることが暗示されているが)、次作『ゴジラvsビオランテ』では1985年の出来事とされている。もっとも、「ゴジラvsキングギドラ」では1000日を越える時間が経過し、1992年となっているテンプレート:要出典範囲。劇中から判る年号については、「ゴジラMAGAZINE Vol6」にて奥村の学生証の発見シーンを挙げ、昭和41年(つまり1966年)11月30日生まれ、22歳と記されており、学生証は4月に発行される事から1989年の出来事となるが、次作ではゴジラ痕跡記念物に1985年とあるという矛盾が指摘されている。

主要受賞[]

  • 日本アカデミー賞新人賞ノミネート(沢口靖子)
  • 日本アカデミー賞特別賞(中野昭慶)

関連項目[]

  • 特撮
  • 特撮映画
  • 怪獣映画

外部リンク[]

テンプレート:ゴジラの映画

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