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公害怪獣ヘドラは当時問題だった公害問題をモチーフとした怪獣。別名公害怪獣

登場作品「ゴジラ対ヘドラ」「ゴジラ FINAL WARS」「ゴジラアイランド」。

『ゴジラ対ヘドラ』のヘドラ[編集][]

体長:0.1mm~20m(水中棲息期)30m(上陸期)40m(飛行期)60m(完全期)

体重:4万8千t(最大期)

攻撃:ヘドリューム光線、ヘドロ弾、硫酸ミスト

シングルマッチは「ゴジラ対キングコング」のキングコングの9年ぶりで、昭和最後のシングルとなった。

命名者は海洋生物学者の息子、研少年で、最初に上陸した時、驚いた研に短剣で腹部を切り裂かれている。

鉱物起源ヘドリュウムがヘドロや公害による汚染物質と結合し、成長した姿。身体は乾燥するとボロボロと崩れるが、完全死を迎える前に水分が補給されると、破片の個々がオタマジャクシ似の形態に実体化する。それらは合体して大きな体を形成するうえ、成長するにしたがって生える陸上用の足による二足歩行化を得て、最終的には飛行能力や光線発射能力まで出現する。飛行形態でゴジラを楽々と持ち運ぶほどの怪力や、自らの体液でもあるヘドロなど、さまざまな能力を駆使してゴジラを苦しめた強敵。

ヘドラが通った後には硫酸ミストがまき散らされ、金属は錆びて人間は骨と化す。ヘドロや工場排気を吸い込んで取り込むため、一時的には環境を改善しているようにも思えるが、結局はその汚染物質を他の地域に拡散するため、「公害問題が、工業地帯など限られた地域に犠牲を強いている」という批判も体現している。ゴジラとは、ゴジラの左目を潰し、右腕を白骨化させるなど激しい戦いを繰り広げた。水分を最後まで飛ばせば完全に殺すことが可能とわかり、大型の電極板を用意した。ゴジラの放射熱線で機能を発揮した電極板の雷電攻撃でダウンしたが、脱皮するように新たなヘドラが出現し、逃亡を図る。だが、ゴジラに電極板に連れ戻され、電流を浴びて再び押し倒されたうえに未乾燥の内部をえぐり出され、さらなる電流を浴びせられたことで完全死を迎える。ただし、エピローグではすでに新たなヘドラが誕生していることが示唆されている。劇場予告編では「公害怪獣」ではなく「忍者怪獣」と表記されていた。中島春雄やスタッフからは「ゴミ」と呼ばれていた。

『ゴジラ FINAL WARS』のヘドラ[編集][]

  • 身長:120メートル
  • 体重:7万トン

チューブ状の突起が付けられたほか、顔つきもより凶悪でグロテスクなデザインに変更されている[14]。武器は赤色溶解熱線、硫酸ミスト[注 3]

X星人に操られ、当初はエビラとともに東京湾の海底でゴジラと闘っていたらしい(その映像は無い)[15]が、放射熱線で陸上へ吹き飛ばされ、ビルに激突する。さらに後から飛んできたエビラのハサミが顔に刺さった後、出てきたゴジラの放射熱線でエビラとビル共々吹き飛ばされ、爆散する。

短い出番となった[注 4]が、その後にインターネットや書籍などで全身像が登場し、フィギュアも発売された。

  • スーツアクターは吉田和宏[16]
  • デザインは西川伸司[17]
  • 劇中での出番の少なさにはスタッフから不満の声が上がり、エンドロールに「街で暴れるヘドラ」の映像が挿入されることになった。また、雑誌グラビア用に「ゴジラと戦うヘドラ」のスチール写真の撮影も行われている[18][16]
  • 監督の北村龍平は「お台場に出現させる予定だった」と語っており、構想ではもっと活躍するはずだったことがうかがえる。北村はその場面で『踊る大捜査線』シリーズのパロディも行う予定だったが、これらの展開はプロデューサーの富山省吾によって却下され、結果的に出番が少なくなり、北村も「こんなに短くなくてもいいんじゃないの?」と不満をもらしている[19]
  • 本作の映画ポスター(登場人物と怪獣が書かれたバージョン)に描かれているヘドラは、昭和版の上陸期風になっている。
  • 『ゴジラ大辞典【新装版】』では、名称を「ヘドラ(2代目)」と記載している[20]
  • 俳優の瑛太は、ヘドラの大ファンであることを公言している。そのことにちなみ、TBSの『櫻井・有吉 THE夜会』(2017年7月13日放送)では瑛太のもとに『FINAL WARS』のヘドラをサプライズで登場させ、彼のテンションが上がるかを検証した[21]。感激した瑛太はヘドラと記念写真を撮ったうえで東宝への感謝を述べ、『ゴジラ対ヘドラ2』の制作と自分の出演を希望している。

『ゴジラアイランド』のヘドラ[編集][]

X星人ザグレスの操る怪獣として、「モスラ編」に登場。武器は目からのヘドリューム光線と口からの毒ガス。物理的な攻撃が通用せず、パンナトルテのビーム砲も通用しない。

隕石の姿でゴジラアイランドに飛来し、ザグレスがGガード科学プラントを爆破した影響で降り注いだ酸性雨や有毒ガスを吸収して成長し、怪獣の姿になって暴れ始める。窒素酸化物などの有毒物質を拡散させる威力を持ち、ゴジラアイランドを大混乱に陥れる。熱を吸収するため、トレマの銃撃やゴジラの熱線をものともしない。寿命が尽きかけている親モスラを攻撃し、ついには子モスラも襲い始めたため、それを見た親モスラにゴラス火山の火口に落とされる。

それでも生きており、火山の中で温水化物を吸ってパワーアップした後、火山から再び出現する。繭になった子モスラを潰そうとしたことで、ゴジラと再戦する。その時、トレマの呼びかけで成虫化した新モスラの光線とゴジラの熱線を吸い過ぎて苦しみ始め、そこに新モスラの放った雷を受けて乾燥して崩れ落ち、その中から出てきた赤く丸い核らしきものをゴジラに踏みつぶされ、完全に絶命する。

  • 造形物はバンダイのソフビ人形。元になったソフビ人形の造型から、尾がない。

ネオヘドラ[編集][]

ランデスがキノコから作り出した新種のヘドラ。「ファイヤーラドン編」に登場。ピンクと水色の体色をしている。ヘドリューム光線に加え、浴びるとキノコが生える霧を口とうかがえる箇所から吐く。この霧は怪獣や無機物にも有効で、この霧を浴びた怪獣は背中にキノコが生え、Gガード基地の対獣レーザー砲もキノコまみれになっている。自身もキノコと同じ菌糸類で構成されているため、10万度の熱を浴びせない限りは倒せず、それ以下の熱は通常のヘドラ同様吸収してしまう性質を持つ。

ランデスが「ゴジラアイランドキノコ化作戦」のためにガイラ山に出現させ、ゴジラアイランド中にキノコを急速に繁殖させたうえ、島の怪獣たちの背中にも次々とキノコを生やしていく。Gガード基地を襲い、さらに駆けつけてきたゴジラも霧でキノコを生やし、弱らせてしまう。だが、炎の精霊と合体してファイヤーラドンになったラドンの火炎と、ゴジラの熱線が加わったことにより、弱点の10万度に達した熱で黒焦げになった後、頭部を残して崩れ落ちる。

  • ソフビ人形はヘドラの色を塗り替えたもので、造形物は同一の物。

アニメーション3部作『GODZILLA』のヘドラ[編集][]

アニメ3部作の前日譚である小説『GODZILLA 怪獣黙示録』に、水中の化学物質を食らうヘドロ沼状の微生物の集合体として登場。1999年、中国河北省の廃鉱山で発見され、その性質に目をつけた人民解放軍のもとで研究されていた。2005年11月に発生したアンギラスとラドンによる北京同時攻撃の際に、怪獣2体の同時駆除というパフォーマンスのために生物化学兵器として万里の長城付近で使用され、赤と黄色の目を持つ黒い腐った霧の姿となって2体を惨殺するが、その後は制御できなくなり毒素の流出で北京と天津を一夜で壊滅させ、溜め込んでいた汚染物質を放出し尽くしたためか姿を消した。それまでに出た死傷者は推定で約820万人と公表される[22]が、実際は死者だけで2〜3倍に昇るとも言われている[23]

脚注[編集][]

注釈[編集][]

  1. ^ 後年、坂野は「ヘドラがしぶとく生き返ることで一度発生した公害は根絶が難しいことを表現したかった」と述べている[5]
  2. ^ DVDの特典映像で見ることができる。
  3. ^ 劇中未使用で、エンディングの映像ではパイプ状の口から噴出している。
  4. ^ 劇中では名前すら出てこない。

出典[編集][]

  1. ^ ゴジラ大辞典 2004, pp. 325.
  2. ^ a b c d e f  
  3. ^ ヘドラ - ゴジラ VS
  4. ^
  5. ^ デビット・キャリシャー「社会的に観たゴジラ映画 -日米を通して-(上)」 『福岡市総合図書館研究紀要』第4号 2004年[要ページ番号]
  6. ^ DVDでの中野昭慶のオーディオコメンタリーより。
  7. ^ ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 140.
  8. ^ a b ゴジラ大辞典 2004, p. 238.
  9. ^ ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 141.
  10. ^ オール東宝怪獣大図鑑 2014, p. 164.
  11. ^ キャラクター大全 2014, p. 77.
  12. ^
  13. ^
  14. ^ ゴジラ FINAL WARS(登場怪獣) - ゴジラ 東宝公式サイト
  15. ^ 間宮尚彦 2005, p. 19.
  16. ^ a b 東宝SF特撮映画シリーズ 2005, p. 44.
  17. ^ 間宮尚彦 2005, p. 84.
  18. ^ 間宮尚彦 2005, p. 95.
  19. ^ DVDのオーディオコメンタリーより。
  20. ^ ゴジラ大辞典 2014, p. 396.
  21. ^ 櫻井・有吉THE夜会の放送内容一覧 - ザテレビジョン
  22. ^
  23. ^ 怪獣黙示録 2017, pp. 19-111, 第1章『出現』

参考文献[編集][]

関連項目[編集][]

  • 田子の浦港ヘドロ公害
  • 怒髪天 - ボーカルの増子直純は日本で有数のヘドラのフィギュアコレクターである。

{{Wikipedia|}}

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